『幸運の女神には前髪しかない』
『明日やろうはバカヤロウ』
『思い立ったが吉日』


という言葉、苦手です。


後ろ髪がある女神もいる。


明日やるべきこともある。


思い立ったその日が吉日とは限らない。


って思っちゃうからです、偏屈な僕は。


どの言葉も、伝えたい意図は分かっています。


そこを意識することで抜け出せる停滞がある、
ということも、自分なりに分かっています。


ただ、運を取り扱う者として、


『どっちかだけに限定しようとするのは危険』


と警戒してしまうのです。


多分、陰陽学の影響です。


前髪女神も、後ろ髪女神も、
両方いてこそ、陰陽が整います。


思い切って踏み出すべき年も、
焦らず待つべき月も、
どちらも確かにあるのが現実です。


それを、


『とにかく前髪！／いや後ろ髪！』


と決めつけるのは、不自然だし乱暴です。


当の女神もたまったもんじゃありません。


人の都合で髪を前だの後だのに限定されるのは。


例えば、TPOを限定したとして。


『いつまで経っても行動を起こさない自分や他人』


に対する戒めの言葉としてならば、
有効なのが、明日バカヤロウです。


ただ、人生という長期視点で見た場合。


出るのも引くのも、
早めるのも待つのも、
どちらも大切という話です。


前向き感醸し出す慣用句で、
無理に自分に重圧かける必要なし。


退路を断つことに慣れてしまうのは危険です。


常に2つ以上の選択肢を持ってこそ、
本当に運の良い道を選ぶことができます。


アクティブで明るくて目立つ成功者が、
女神の前髪の位置に、
こだわっているのを見聞きしたとして。


彼らや彼女らは勝てない勝負はしないし、
めちゃくちゃ段取り組むし、
時期尚早ならしっかり待機します。


踏み出す華やかな場面だけを切り取り、
言葉の表面だけをなぞると、
水面下の根回しや綿密な計画性を見落とします。


そんな状態で無理をしたら、
一気に運が乱れるから気をつけて。


というわけで。


幸運の女神に前髪も後ろ髪もあります。


明日のことは明日やり、今日のことは今日中に。


思い立った日だけでなく、計画性も忘れずに。


それでは☆


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