土用なるものは、決して鰻キャンペーンのために、
何となくブームとしてあるものではありません。


土用とは…


土用の入り』から『土用の明け』までの、
およそ18日の期間で、年に4回あります。


『土用の入り』と『土用の明け』は、
土用期間を鑑定する目印として、
毎年発行している(有)西企画のカレンダーに、
バッチリ表記してあります。便利です(笑)


『土用の入り』とは…


立春・立夏・立秋・立冬から18日と6時間を遡った日で、
『土用期間の初日』ということ。
ここから『土用』が始まります。


『土用の明け』とは…


立春・立夏・立秋・立冬の前日にある、
『土用期間の最終日』ということ。
この当日は、まだ土用中。
翌日の立春・立夏・立秋・立冬から、
新しい季節と運の流れが始まります。


土用期間は自然の移り変わりの時期で、
大気の変動が激しく、それに伴って人の運気も、
不安定・不確定・流動的な状態となります。


その運気の変動による影響からか、
感情の浮き沈みが激しくなって不安になりやすい時期。
また、体調も崩れやすく直りにくい季節なので、
心身ともに、考え方と動き方は慎重にしたい注意の期間。


これを『季節と季節の変わり目の季節』とします。


春でも夏でも秋でも冬でもなく、
『季節の変わり目という季節』という言い方は、
少し、ややこしいですかね。


東洋の五行学(五行思想)では、
四季(春・夏・秋・冬)に、
五気(木・火・土・金・水)を当てはめて、


春=木気のエネルギーの強まる時
夏=火気のエネルギーの強まる時
秋=金気のエネルギーの強まる時
冬=水気のエネルギーの強まる時


と考えるのですが、その際、
それぞれの季節と季節の間にある、
どちらとも言えない移行のブランクを、


『土気のエネルギーが強まる時』


とし『季節の変わり目という5番目の季節』と設定しました。
それゆえに、この時を『土用(土気の作用する時)』と、
呼ぶことになったようです。


土用中は上記のような理由から、
『変わり目』としての変化・不安定・節目の作用や、
土気としての陰遁作用(物事が土に還る破壊と再生のリズム)が、
平時より大きく強まり、僕達の仕事や生活、心や体、
そして運気に影響を及ぼします。


●思わぬ衝動買い
●感情的な人間関係の衝突
●思いつきによる突発的な行動
●予定には無かった意外な出来事
●周りをビックリさせるような突拍子も無いこと


などが、どういうわけか多くなり、
不思議と重なってトラブルの原因が生まれます。
これ、『土用』が嫌われる最大の理由。


自分自身に起こる身の回りの出来事だけでなく、
自然の状況も変動するので、政治や経済、
また流行や事件、天候なども色々と起こってきます。


●地震
●雷
●火事
●突発的事故
●政治や経済の変動
●精密電子機器類のトラブル


そういった報道が多くなるのを、
客観的に観たり聴いたりすると、


『ああ、土用だなあ』


と感じます。
そんな不安定な時期だからこそ、
自分にとって大切なことは、
通常以上に丁寧に扱って欲しいと思います。中でも…


●建築に関わること
●住環境に関わること
●仕事環境に関わること


上記に関する大きな判断・決断・実行はなるべく控え、
余計な心配、無駄な労力、無理な出費を、
少しでも減らすように心がけて吉。


●交通ルールを守る!!
●機械類の運転操作は慎重に!!
●PCや携帯のデータのバックアップを!!
●吉方位旅行はOK!
●温泉も入って大丈夫!
●お水取りは控えること!!


身の回りでは、上のようなことを意識できると、
少しはノビノビと土用を過ごせるようになるはずです。


土用の奔流に飲み込まれず、
明るく元気に乗り切っていくための秘訣は、
不安定な変化の作用と不安を誘う陰遁作用に対処するために、
計画的かつ前向きな思考と行動で、
1日1日を丁寧に過ごすことです。


以上、『土用とは』って部分の大枠、
つかめることはできましたか?


何だかんだ理屈を並べてみた所で、要してしまえば、


『注意の時期だから気をつけて過ごしましょう』


この一言につきます。
その気をつける理由と方法に関し、
今回ご紹介したようなことを、
ヒントにしてもらえたら良いと思います。


それでは☆